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中小企業の集客は「距離」で考えるとうまくいく。近距離・中距離・遠距離マーケとは?

migimi

Creative Jump

「マーケティングをやらなきゃいけない気はしている。でも、何から始めればいいのかわからない」

中小企業の社長さんや店舗オーナーさんと話していると、よくそんな声を聞きます。

Instagramを頑張るべきか。
広告を出すべきか。
チラシを撒くべきか。
LINE公式アカウントをやるべきか。

どれも間違いではありません。
ただ、悩みやすいのは、それぞれの役割がごちゃごちゃになっているからだと思っています。

そこで私は、マーケティングを

近距離マーケ
中距離マーケ
遠距離マーケ

の3つの距離で整理して考えています。

この考え方は、もともと看板広告の世界で使われてきた「距離によって見せ方や情報量を変える」という発想を、マーケティング全体に応用したものです。

遠くから見る看板と、目の前で見る看板では、伝えるべきことが違う。
それと同じで、マーケティングも「相手との距離」によって打つべき施策が変わります。

近距離マーケとは

近距離マーケとは、すでに接点がある人、あるいはかなり近い位置まで来ている人に対するマーケティングです。

たとえば、

・来店してくれたお客様
・問い合わせをしてくれた人
・資料請求をした人
・名刺交換した相手
・一度商品を買ってくれた人

こうした人たちは、ゼロから認知を取る相手ではありません。
すでに少しは知ってくれていて、関係が始まっている相手です。

ここで大事なのは、一度きりで終わらせず、もう一度つながることです。

飲食店なら、来店時にLINE公式アカウントへ登録してもらう。
サービス業なら、問い合わせ後に継続的な接点を持てるようにする。
小売なら、一度買ってくれた人に再来店のきっかけをつくる。

近距離マーケの役割は、「すでに近い人を逃さないこと」です。

中距離マーケとは

中距離マーケとは、まだ接点はないけれど、商圏や生活圏の中にいる人に届けるマーケティングです。

たとえば、

・ポスティング
・地域チラシ
・店頭看板
・近隣店舗との提携
・地域イベント
・エリアを絞った広告

などがここに入ります。

この人たちは、今すぐ顧客ではないかもしれません。
でも、生活圏が重なっていたり、物理的に近かったりする分、きっかけがあれば来店や問い合わせにつながる可能性があります。

つまり中距離マーケは、「近い未来のお客様」に出会いにいく施策です。

ただし、ここで終わってしまうと単発で終わります。
ポスティングで来店してくれた人を、その後LINE登録につなげる。
イベントで知ってくれた人を、次の接点につなげる。

中距離マーケは、近距離マーケに橋渡しするための動きとして考えると強くなります。

遠距離マーケとは

遠距離マーケとは、まだ自社のことを知らない、広い範囲の人に知ってもらうためのマーケティングです。

たとえば、

・Instagram
・TikTok
・YouTube
・Web広告
・PR
・メディア露出

などです。

遠距離マーケの強みは、一気に広く届けられることです。
これまで接点のなかった人にも、自社やお店の存在を知ってもらえます。

一方で、距離が遠い分だけ、すぐに売上につながるとは限りません。

投稿を見た。
広告を見た。
記事を読んだ。
でも、そのまま終わることも多い。

だから遠距離マーケは、単体で考えるよりも、どうやって中距離・近距離に近づけていくかまで含めて考えることが大切です。

3つは優劣ではなく、役割が違う

ここで大事なのは、近距離・中距離・遠距離に優劣があるわけではないということです。

どれも必要です。
ただ、役割が違います。

近距離は、関係を深めるため。
中距離は、商圏内の見込み客と出会うため。
遠距離は、広く認知を広げるため。

なのに、多くの会社はここが混ざってしまいます。

本来は再来店導線として使うべきLINEを、なんとなく配信だけしている。
本来は広く知ってもらうためのSNSに、いきなり売上の即効性を求めてしまう。
ポスティングをしても、その先の接点設計がない。

それぞれの施策が悪いのではなく、距離に合った役割で使えていないことが多いのです。

中小企業こそ、距離で考えた方がいい

大企業なら、広告費をかけて広く認知を取りにいく戦い方もできます。
でも中小企業は、予算も人手も限られています。

だからこそ大事なのは、
「何をやるか」より先に、
「誰との距離を縮める施策なのか」で考えることです。

今やるべきことは、遠くの人に知ってもらうことなのか。
それとも、すでに来てくれた人との関係を深めることなのか。
あるいは、地域の中にいるまだ見ぬお客様に見つけてもらうことなのか。

この整理ができるだけで、打ち手はかなり明確になります。

マーケティングは「広く届けること」ではなく「距離を縮めること」

マーケティングというと、「たくさんの人に届けること」だと思われがちです。

でも実際には、ただ届くだけでは売上になりません。
大事なのは、相手との距離をどう縮めていくかです。

遠距離で知ってもらい、
中距離で興味を持ってもらい、
近距離で関係を深める。

あるいは、すでに近距離にいる人との関係を丁寧に育てる。

そう考えると、マーケティングはもっとシンプルになります。

施策の名前を増やすより、まずは距離で整理する
中小企業にとって、これはかなり実践的な考え方だと思っています。

次回は、
なぜ中小企業のマーケティングは「近距離」から始めるべきなのか
について書きます。

Written By

migimi

株式会社クリエイティブジャンプのメンバー。マーケティングとクリエイティブの最前線で活動しています。