3つの距離で考える『距離マーケティング』入門

SNS、広告、LINE、ホームページ。
集客施策が増えるほど、『結局、何を優先すればいいのか』が分からなくなることがあります。
そこで役に立つのが、顧客との関係性を『距離』で整理する距離マーケティングです。
大切なのは、施策の名前ではありません。
今、どの距離にいる人との接点を整えるべきか。
そこから考えると、やるべきことが見えやすくなります。
距離は、3つに分けて考える
近距離|すでに接点がある人
近距離にいるのは、来店・購入・問い合わせをした人、ホームページを見ている人、SNSをフォローしている人などです。
この距離で大切なのは、一度の接点をその場限りで終わらせないことです。
- 来店後にLINEで次回来店の理由をつくる
- 問い合わせ後に迷いを解消する情報を届ける
- ホームページで『次に何をすればいいか』を分かりやすくする
すでに関心を持ってくれた人を、取りこぼさない。
それが近距離の役割です。
中距離|地域や業界の中にいる人
中距離にいるのは、まだ直接の接点はないけれど、商圏や生活圏、業界の中にいる人です。
この距離で目指すのは、すぐの購入ではありません。
『あのお店なら知っている』
『何かあれば、あの会社を思い出す』
という状態をつくることです。
- Googleマップで見つけやすくする
- 看板や店頭で存在を伝える
- 地域SNS、紹介、近隣との連携を続ける
地域で選ばれる会社やお店は、思い出される接点を少しずつ積み上げています。
遠距離|まだ自社を知らない人
遠距離にいるのは、まだ自社を知らず、比較候補にも入っていない人です。
ここでは、まず『知ってもらう入口』をつくります。
- SNS・ショート動画
- Web広告
- PR、SEO、メディア掲載
ただし、知ってもらうだけでは成果になりません。
SNSや広告で興味を持った人が、ホームページ、問い合わせ、来店、LINE登録などを通じて次の距離へ進めるようにしておく必要があります。
集客の課題は、『施策不足』ではなく『距離の詰まり』
たとえば、
新規は来るのに、リピートや問い合わせにつながらない。
これは近距離の詰まりかもしれません。来店後・閲覧後の導線が弱い状態です。
良いサービスなのに、地域であまり知られていない。
これは中距離の詰まりかもしれません。思い出してもらう接点が足りていない状態です。
既存のお客様には喜ばれているが、新しい人が増えない。
これは遠距離の詰まりかもしれません。まだ知らない人に届く入口が足りていない状態です。
まずは、自社の施策を3つに分けてみる
今行っている施策を書き出し、次の3つに振り分けてみてください。
- 近距離:すでに接点がある人に、次の行動をしてもらう施策
- 中距離:地域や業界の中で、思い出してもらう施策
- 遠距離:まだ知らない人に、存在を知ってもらう施策
極端に少ない距離があれば、そこが今の優先課題かもしれません。
ちなみに、多くの会社やお店で、特に弱くなりやすいのが『近距離』です。
新規集客の前に、すでに興味を持ってくれた人を次の行動へつなげられているかを見直してみてください。
距離マーケティングは、施策を増やすための考え方ではありません。
限られた時間と予算の中で、今一番詰まっている場所を見つけ、そこから整えるための考え方です。
どの距離で顧客とつながるべきか。
その問いから始めると、集客の優先順位は少しずつ見えてきます。


