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集客がうまくいかない会社は、どこかの距離が詰まっている

migimi

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集客がうまくいかない会社は、どこかの距離が詰まっている

集客がうまくいかないとき、私たちはつい施策の話をしがちです。

SNSを増やすべきか。
広告を打つべきか。
LINEをやるべきか。
チラシを撒くべきか。

もちろん、それぞれ大事です。
でも実際には、施策が足りないというより、どこかの距離が詰まっていることの方が多い気がしています。

新規のお客様は来るのに、次につながらない会社。
地域の中で、なかなか思い出されない会社。
既存のお客様には愛されているのに、新しい人には届かない会社。

それぞれ悩みは似ていても、弱っている場所は違います。

私はマーケティングを、近距離・中距離・遠距離という3つの距離で考えています

近距離は、来店後や接客中、購入後のような近い接点。
中距離は、商圏や生活圏の中で「なんとなく知っている」をつくる接点。
遠距離は、SNSや広告、PRのように広く認知を取りにいく接点です。

うまくいかない会社というのは、全部が弱いというより、
どこかの距離だけが細いことが多い。

だから本当は、「何をやるか」の前に、
自社はどの距離で詰まっているのか
を見た方がいいのだと思います。

新規は来るのに積み上がらない会社は、近距離が詰まっているのかもしれない

たとえば、SNSもやっている。
広告も打っている。
新規のお客様はゼロではない。
むしろ、一定数はちゃんと来ている。

でも、なぜか売上が積み上がらない。

そういう会社があります。

来店はある。
購入もある。
でも、その次が弱い。

一回来た人が、そのまま離れていく。
一度買った人とつながり続けられない。
せっかく接点を持ったのに、次の来店や次の購入につながらない。

こういう会社は、遠距離が弱いというより、
近距離で取りこぼしていることが多いです。

たとえば飲食店なら、LINE登録の導線が弱い。
会計後のひとことがない。
再来店のきっかけがない。
来た人を次につなげる設計がない。

ECなら、サンクスページがただの完了画面になっている。
同梱物がただの紙で終わっている。
購入後メールが機能していない。
次回購入の提案がない。

こういう状態だと、遠距離でどれだけ頑張っても、売上は一回きりで終わりやすいです。

バケツに水を入れているのに、底に穴が空いているような状態です。

だから、もし
「人は来るのに積み上がらない」
という感覚があるなら、見るべきなのは遠距離の量ではなく、
近距離で次につながる仕組みがあるか
なのかもしれません。

いつもゼロから認知を取りにいっている会社は、中距離が抜けているのかもしれない

もう一つ、別の詰まり方があります。

広告を打てば反応はある。
SNSを動かせば多少は見てもらえる。
でも、止めるとすぐ静かになる。

何かやれば動く。
でも、やめた瞬間にゼロに戻る。

こういう会社は、中距離が弱いことがあります。

中距離というのは、すごく派手な距離ではありません。
でも、じわじわ効く距離です。

地域の中で「なんとなく見たことがある」。
商圏の中で「聞いたことがある」。
そういう、生活圏の中での認知です。

たとえば、

ポスティング。
商圏内での配布。
MEO。
地域イベント。
提携。
紹介。
近隣での接点。

こういうものは、いきなり大きな数字になるわけではありません。
でも、積み上がると強い。

なぜなら、中距離がある会社は、毎回ゼロから説明しなくてよくなるからです。

「あ、あそこね」
「最近よく見るよね」
「聞いたことある」
この状態があるだけで、遠距離の効き方も変わりますし、近距離につながったときの安心感も変わります。

逆に中距離が弱い会社は、いつも新規認知を遠距離だけに頼りがちです。
SNSを止めたら終わる。
広告を止めたら止まる。
紹介も自然発生しにくい。

そういう会社は、何かが足りないというより、
近距離と遠距離の間をつなぐ中距離が育っていない
のかもしれません。

中距離は、今の時代すごく見落とされやすいです。
でも本当は、「なんとなく知っている」をつくるこの層が、かなり大事なんだと思います。

既存のお客様には愛されているのに、広がらない会社は、遠距離が弱いのかもしれない

逆に、近距離も中距離もそこそこ強い会社もあります。

既存のお客様との関係はいい。
一度来た人はちゃんと戻ってくる。
紹介も少しある。
地域での評判も悪くない。

でも、広がらない。

新しい人に届くスピードが遅い。
伸びるきっかけがなかなか来ない。
今いるお客様の中では回るけれど、その外側に届いていかない。

こういう会社は、遠距離が弱いのかもしれません。

遠距離は、まだ知らない人に知ってもらうための距離です。

SNS。
広告。
PR。
発信。
広く認知を取りにいく動き。

既存客との関係が強い会社ほど、遠距離を少し軽く見てしまうことがあります。
紹介で回っているから大丈夫。
常連さんがいるから大丈夫。
地域で愛されているから大丈夫。

もちろん、それはすごく強いことです。
でも、そこに甘えて遠距離を止めると、広がる力は弱くなります。

特に、事業を一段伸ばしたいとき。
新しい層に出会いたいとき。
採用やPRまで含めて外への広がりが必要なとき。

そのときに遠距離が弱いと、いい会社なのに伸びきらない、という状態になります。

だから、近距離が大事だから遠距離はいらない、ではない。
やっぱり遠距離も必要です。

ただ、ここでも大事なのは、遠距離だけを増やせばいいわけではない、ということです。
自社は今、どの距離が弱いのか。
その見極めが先に必要なんだと思います。

いちばん多いのは、「全部足りない会社」ではなく「どこかだけ詰まっている会社」だと思う

こうして見ていくと、集客がうまくいかない会社は、全部が弱いわけではないことが多いです。

遠距離はある。
でも近距離が弱い。
近距離は強い。
でも遠距離が弱い。
遠距離と近距離はある。
でも中距離がごっそり抜けている。

そんなふうに、どこかだけ細い。

それなのに、問題が起きると私たちはつい
「もっと施策を増やそう」
と考えてしまいます。

SNSが足りないのかもしれない。
広告が足りないのかもしれない。
LINEが弱いのかもしれない。
チラシも必要かもしれない。

でも、ただ施策を足しても、詰まっている場所が見えていなければ、空回りしやすいです。

新規は来ているのに、さらに遠距離を足す。
地域認知が弱いのに、全国向けのSNSだけ頑張る。
既存客との接点が強いのに、遠距離を怖がって止めてしまう。

こういうズレは、実際かなり起きています。

だから大事なのは、
施策を増やすことより先に、
自社はいま、どの距離で詰まりやすいのかを見ること
なのだと思います。

距離マーケティングは、「どれが正しいか」を決める話ではない

ここで誤解したくないのは、近距離・中距離・遠距離のどれが一番偉いか、という話ではないことです。

近距離が大事。
でも中距離も大事。
遠距離も大事。

問題は優劣ではなく、自社はいまどこが弱いのかです。

新規は来るのに積み上がらないなら、近距離を見る。
毎回ゼロから認知を取りにいっているなら、中距離を見る。
いい関係はあるのに広がらないなら、遠距離を見る。

こうして考えると、打つべき手はかなりシンプルになります。

距離マーケティングは、「全部やりましょう」という話ではありません。
むしろ逆で、
いま自社はどこで詰まっているのかを見極めるための考え方
なのだと思います。

まとめ

集客がうまくいかないときに見るべきなのは、施策の数ではなく、距離の偏りなのかもしれません。

新規は来るのに積み上がらない会社。
地域の中でなかなか思い出されない会社。
既存のお客様には愛されているのに、新しい人には届かない会社。

それぞれ悩みは似ていても、詰まっている距離は違います。

だから、何をやるかの前に、
自社はどの距離で詰まっているのか
を見た方がいい。

近距離・中距離・遠距離のどれが正しいかではなく、
どこが細くなっていて、どこから整えるべきか。

それが見えるだけで、マーケティングの打ち手はずいぶんシンプルになる気がしています。

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migimi

株式会社クリエイティブジャンプのメンバー。マーケティングとクリエイティブの最前線で活動しています。

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