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ECの売上をもう一段伸ばす 購入前後の近距離マーケティング

migimi

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ECの売上をもう一段伸ばす 購入前後の近距離マーケティング

ECのマーケティングというと、広告やSNSの話から始まりがちです。

どうやって新規のお客様を増やすか。
どうやってアクセスを増やすか。
どうやってCVを上げるか。

もちろん、どれも大事です。
新規のお客様に出会えなければ、売上は増えません。
だから、遠距離マーケティングの改善は必要です。

でも一方で、ECを見ているといつも感じることがあります。

それは、売上は「どれだけ集めたか」だけでは決まらないということです。

一度来てくれた人。
一度買ってくれた人。
その人との距離を、そのあとどう縮めていくか。
ここにも、広告の改善と同じくらい大きな伸びしろがあると思っています。

私はこれを、ECにおける近距離マーケティングとして捉えています。

ECの近距離マーケティングとは何か

実店舗であれば、近距離の接点はわかりやすいです。

店頭での一言。
接客中の会話。
会計時の案内。
来店後のLINE配信。

ECでも本質は同じで、すでに一度接点を持ってくれた相手とのやりとりが近距離です。

たとえば、

  • カートに入れたあとの導線
  • 購入完了後のサンクスページ
  • 同梱物
  • 購入後メール
  • LINEやメルマガでのフォロー
  • 次回購入や関連商品の提案

こうしたものは全部、すでに興味を持ってくれた人との距離を縮める接点です。

だからECの近距離マーケティングとは、
リピート施策を打つことというより、
購入前後の接点を通じて、一回きりで終わらない関係をつくること
なんだと思います。

遠距離と同じ熱量で、近距離も改善する価値がある

ここで言いたいのは、広告やSNSが大事じゃない、という話ではありません。

むしろ逆です。
ECにおいて遠距離マーケティングはとても大事です。

ただ、その一方で、近距離の改善は過小評価されやすいとも感じています。

広告のCPAは細かく見る。
クリエイティブも改善する。
LPのCVRも追う。

でも、購入完了後のサンクスページは放置されている。
同梱物はなんとなく入れているだけ。
購入後メールも最低限。
次回購入への導線も弱い。

こういう状態は、意外と多いと思います。

だから私は、
ECでは、新規獲得の改善と同じ熱量で、サンクスページや同梱物など購入前後の導線も改善する価値がある
と思っています。

売上は入口だけで増えるわけではなく、
入口のあとにどんな接点が待っているかでも変わるからです。

サンクスページは、「ありがとうございました」で終わる場所じゃない

ECの近距離マーケティングで、もっと見直されていいと思うのがサンクスページです。

購入完了ページは、つい
「ご注文ありがとうございました」
で終わりがちです。

でも実際には、ここはかなり熱量の高い接点です。

注文を終えた直後のお客様は、期待感が高く、次の提案も受け取りやすい状態にいます。
だからこそ、

  • 関連商品の提案
  • 上位商品の提案
  • 定期便への切り替え提案
  • LINE登録の案内
  • 次回使える特典の案内

こうしたものが自然に入ると、一回の購入は次につながりやすくなります。

ここで参考になるのが北の達人です。
同社は公式IR資料で、CRM強化策として「申込・購入時」のアップセル・クロスセルページの改良を挙げています。さらに商品お届け時の同封印刷物やフォローアップ電話も組み合わせ、アップセル・クロスセル率や継続率を高め、従来比で約20%のLTV向上を図ると説明しています。

この事例がおもしろいのは、アップセルやクロスセルを単なる追加販売ではなく、
購入前後の導線改善の一部として扱っていることです。

同梱物は、販促物ではなく「次の関係」をつくる接点になる

もうひとつ、近距離マーケティングの力が出やすいのが同梱物です。

同梱物というと、チラシや案内を入れるものになりがちです。
でも、本当に強い同梱物はそれだけではないと思います。

商品が届く瞬間は、ECにおいて数少ない物理的な接点です。
しかも、お客様の期待感が高いタイミングでもあります。

そこで何を渡すかによって、
「ただ届いた」で終わるのか、
「このブランド、ちゃんと考えているな」になるのかが変わります。

この点で印象的なのがサントリーウエルネスです。
日本ネット経済新聞によると、同社は定期便の同梱冊子で商品の宣伝だけでなく生活提案を重視し、納品書に添える手書きの挨拶状もファンづくりにつながっているとされています。

ここがおもしろいところで、同梱物を「もう一品売るための紙」としてだけ使っていないんです。

商品を届けたあとも、その人の暮らしや体験に寄り添う。
ブランドの温度を届ける。
関係を少し深める。

その結果として、次の購入や継続につながっていく。
ここに、同梱物の強さがあると思います。

近距離マーケティングは、「次につながる導線」を前もって埋め込むこと

ここまで書いてきたことをまとめると、ECの近距離マーケティングは、購入後に何か配信することだけではありません。

もっと実務的に言えば、

  • サンクスページで何を提案するか
  • 同梱物で何を伝えるか
  • 購入後メールで何を案内するか
  • LINEやメルマガにどうつなぐか
  • 次回購入や関連商品の提案をどう自然に置くか

こうしたものを、購入前後の導線の中に前もって埋め込んでおくことです。

遠距離で人を集める。
その改善を続ける。
それはもちろん必要です。

でも同時に、せっかく来てくれた人、せっかく買ってくれた人が、そこで終わらず次につながるようにする。
この設計にも、同じくらい熱量を注ぐ価値がある。

私は、そこがECの売上をもう一段伸ばすポイントだと思っています。

まとめ

ECにおいて、新規獲得の改善はとても大事です。

でもその一方で、
サンクスページや同梱物など、購入前後の導線にも、同じくらい大きな改善価値がある
と私は思っています。

一度来てくれた人。
一度買ってくれた人。
その人との距離を、そのあとどう縮めるか。

そこには、広告の改善とはまた別の、でも同じくらい強いインパクトがあります。

ECの売上をもう一段伸ばしたいなら、
新規を集める力だけではなく、
購入前後の近距離マーケティングをどれだけ磨けるか
も見直してみる価値があるはずです。

Written By

migimi

株式会社クリエイティブジャンプのメンバー。マーケティングとクリエイティブの最前線で活動しています。

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